カフェ頼政道

「第53回 カフェ・頼政道」 12月2日

終了しました

「源氏物語の姫君」~光源氏が愛した夕顔~ 六嶋由美子さん

六嶋由美子さん「ひとりものがたり」 「源氏物語の姫君」~光源氏が愛した夕顔~ 篠笛奏者 奈須秀子さん
「ひとりものがたり」とは、言葉の力で物語の感動を聞き手に伝える語り。六嶋さんの巧みな話術で語られる物語は臨場感にあふれ、時空を越えて観客をひとときの古典世界へと誘います。

「源氏物語の姫君」~光源氏が愛した夕顔~感想とお礼

12月2日は六嶋由美子さんの「ひとりものがたり」です。
かどさかの早稲田大学同期会鳥取蟹ツア-参加のため少し遅れて参加しました。「 本日はお招きした六嶋由美子さんは源氏物語を中心に色々な場で「かたり」をされています。11月には広島の福山市や大阪の高島屋で活動されたとのことです。昨年は島根県石見(六嶋さんのふるさと、森鴎外の郷里であることや銀山で有名)でも講演されています。もちろん宇治で公共の場での朗読のお仕事でも活躍中です。
今回は源氏物語や今昔物語などの古典の語りや人形劇・紙芝居など幅広い活動の中から光源氏が愛した「夕顔」を篠笛・奈須秀子さんと共演で演じていただきました。

夕顔のストーリーは次のようなものです。
十七歳の光源氏が、ある初夏の夕暮れに京都の五条あたりで一人の女と出会い、恋に落ちる。「夕顔」と名づけたその女は、身分は高くはないが、その素直な人柄に源氏はとりこになってしまう。源氏は夕顔の元に通いつづけていて、その頃恋人にしていた年上の六条御息所のもとへは徐々に心が遠のき、夜離れが続きました。ある夜、恨みを募らせていった御息所の生霊と思しき物の怪に可憐な夕顔は殺されてしまった。

六嶋さんは参加者の興味を膨らませるように急がず、慌てず語られます。六嶋さんは時には源氏物語を詠み、時にはその注釈や時代背景を説明しながら、この恋愛話を雅な世界へと昇華させます。語りの真髄は綺麗な声と見事な間です。設けられた間によって参加者はその想像力を倍加させることができます。そして奈須さんの篠笛が思いの外力強い音を奏でて私たちを源氏の世界に導きます。添えられたイラストは語りと篠笛にのって絵巻物の世界となりました。

カフェ頼政道のようなささやかな舞台が見事な源氏の世界を作り出すことができました。 六嶋さん、奈須さんありがとうございました。

紅葉 紅葉
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